節電

2011/07/13

7月11日の札幌市長定例記者会見で『あなたの家庭の節電力を認定します』という節電促進キャンペーンが発表されました。
札幌市では、原発に依存しない社会を目指そうという立場で、太陽光発電などの再生エネルギーの充実・普及や、節電・省エネルギーの理解を深めていきたいとの考えのようです。

技術が進化してより便利に、より快適に発展して全てがうまく機能しているように見える現代ですが、天災、人災により電力不足になると都市機能が麻痺してしまいました。 エネルギーを利用しているつもりで、エネルギーに依存していたようにも思えます。
電気に限らず、便利になりすぎてあべこべな生活は日常に溢れています。
冷房の効いた屋内にいて、寒い寒いとひざ掛けをするが、体温調整が苦手になり自律神経が弱まっていたり、
体に不自由がないのに、完全バリアフリーの家に住み、運動不足を気にしてジムに通ってみたり。
もちろん必要なところにはそうあるべきです。
体が不自由な方には、バリアフリーが必要です。猛暑の地域には、冷房も必要です。
ですが、過剰になりすぎては本末転倒な場合もあるのではないでしょうか。
本来であれば気を付けていた事を、機械や商品が自動的に処理してくれて、気が付けなくなってはいないでしょうか。

お客様の話にはこうありました。
新築してIHヒーターで料理をしていた時のこと。
鍋をかけたままで目を離してしまい、ハッと気が付き慌てて止めようとすると、安全機能が作動してすでにヒーターが止まっていたと。
これに慣れてしまうと、その自動停止機能が付いていないキッチンで料理をすることがあった時に怖い とのことでした。
安全機能は確かに便利で安全上必要な機能です。
ですが、安全機能があることを忘れていては、鍋をかけたままにしていることを忘れたのと等しいのではないでしょうか。

日々の積み重ねは大きなもので、建築家・毛綱毅曠が設計した『反住器』に住む毛綱さんのお母さんは、
『階段や段差ばかりの家で暮らしたおかげで、今でも元気に階段を上り下りできる』と仰っていたそうです。
何事も良い面と悪い面を理解した上で利用することが大切ではないでしょうか。
ちょっと控えめにすることで、体を壊すこともなく、適度な運動になり、省エネルギーにも繋がるような気がするのですが・・・。

 

(下記:札幌市長定例記者会見記録のページ)
http://www.city.sapporo.jp/city/mayor/interview/text/2011/20110711/index.html#h01

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